ここでは、助成金に関する基礎知識をQ&A形式で説明しています。
参考にしてください。
助成金とは何ですか?
A.
助成金や補助金と呼ばれるものには、国や地方公共団体が取り扱うものから、民間の財団法人などが取り扱うものまで、さまざまな種類があります。
その中で、厚生労働省が取り扱う雇用助成金が、一般的に助成金と呼ばれています。
当ホームページで取り扱っている助成金も、厚生労働省管轄の雇用助成金です。
助成金はもらったら、かえさないといけないのですか?
A.
いいえ、助成金は融資とは違いますので、もらってもかえす必要はありません。
(不正手段を使って助成金をもらった場合にかえさなければならないのは当然ですが)
そんなうまい話がと思われるかもしれませんが、それには、理由があります。
従業員さんを1人でも雇った場合、雇用保険に加入し、雇用保険料を支払います。
この雇用保険料は、一般の事業の場合、事業主さんが7/1000、従業員さんが4/1000を負担し、事業主さんの負担分が従業員さんの負担分にくらべ3/1000多くなっています。
実は、大部分の助成金は、この事業主さんが納める3/1000の保険料をその財源としているのです。
そして、この財源をもとに、国が、従業員さんの雇用の確保に積極的に取り組む事業主さんに対し、返済不要というメリットのついた助成金を給付するという仕組みをとっているのです。
助成金はどうすればもらえますか?
A.
助成金をもらうには、次の3つのステップをふむことが必要です。
① 事業主さんがアクションをおこす。
② 事業主さんのアクションと助成金をもらうための要件(受給要件)が一致する。
③ 申請期間内に、必要な書類をそろえて、労働局に申請する。
そして、書類審査や現地調査を経たうえで助成金の支給・不支給が決定されます。
また、助成金の中には、事業主さんがアクションをおこす前に計画書の提出が必要なものもありますので、注意が必要です。
どのようなアクションをおこすと助成金がもらえるのですか?
A.
助成金は、従業員さんの雇用の確保や安定のために積極的に取り組む事業主さんに対して支給されます。
したがって、事業主さんが次のようなアクションをおこしたときが助成金をもらうチャンスです。
① 起業するとき
② 従業員さんを採用するとき
③ 売上が減少し、休業などを行うとき
④ 従業員さんの処遇や職場環境の改善を行うとき
⑤ 従業員さんに職業訓練を行うとき
⑥ 高齢者の方を活用するとき
⑦ 従業員さんの育児や介護を応援するとき
助成金がもらえる要件(受給要件)は何ですか?
A.
助成金がもらえる要件(受給要件)は、それぞれの助成金ごとに細かく決まっていますが、助成金が従業員さんの雇用を確保し、 働きやすい職場環境を作ることを目的としていますので、その趣旨に沿って次の条件が最低限必要になります。
① 雇用保険に加入していること
② 労働保険料を滞納していないこと
③ 労働関係法令を守り、適正な雇用管理をおこなっていること
④ 労働者名簿、賃金台帳、出勤簿、雇用契約書や労働条件通知書などを整備・保管していること
⑤ 6か月前から解雇など事業主都合による離職者がいないこと
(一部の助成金は、この要件をすべてみたさなくてよいものもあります)
助成金をもらうためには、この最低条件をクリアしたうえで、それぞれの助成金ごとに、その趣旨や目的にしたがってさまざまな要件が必要になってきます。
助成金は必ずもらえますすか?
A.
助成金は申請したからといって、必ずもらえるとはかぎりません。
受給要件をみたさなければ、もらうことはできません。
助成金の受給要件を正確に把握し、事前の準備をしっかりおこなえば、もらえる可能性は高くなります。
個人事業主でももらえますか?
A.
もちろんです。
雇用保険に加入し、保険料を払っている個人事業主さんでしたら、助成金の受給要件に該当すれば、もらうことができます。
助成金は申請したらすぐもらえますか?
A.
すぐには、もらえません。
ほとんどの助成金は、事業主さんがアクションをおこした後、3か月から6か月経過しないと申請できません。
そして、助成金の支給が決定した場合は、申請した時から2・3カ月程度経過した後に助成金が振り込まれることになります。
もらった助成金のつかいみちに制限はありますか?
A.
制限はありません。
運転資金や新しい投資に使うこともできますし、従業員さんの福利厚生のために使うのもよいのではないでしょうか。
助成金は課税されるのですか?
A.
助成金は営業外収入に該当しますので、課税対象となります。
ただし、障害者に関する助成金の一部には非課税扱いとされているものがあります。
助成金をもらうときに注意することはありますか?
A.
事業主さんが、助成金ありきで、アクションをおこさないことです。
助成金をもらうために無理をしてアクションをおこすのではなく、事業主さんが計画しているアクションの延長線上にたまたま要件に該当しそうな助成金があるのでチャレンジしてみる、そういったスタンスで臨むことが必要です。
また、助成金は不支給になる可能性がありますので、助成金がもらえることを前提とした資金繰り計画は立てないでください。
それと、不正受給は、絶対にダメです。