ここでは、助成金を上手にもらうためのポイントを6つ紹介しています。
参考にしてください。
従業員さんに職業訓練を行った場合にもらえる「キャリア形成促進助成金」という助成金があります。
この助成金の場合、職業訓練などを実施する原則1か月前までに「訓練実施計画届」と「年間職業能力開発計画」を労働局に提出しなければいけません。
また、パートタイマーさんなどを正規雇用や無期雇用した場合にもらえる「キャリアアップ助成金・正規雇用転換コース」という助成金があります。
この助成金の場合、正規雇用転換コースを実施する前までに「キャリアアップ計画届」を労働局に提出するとともに、正規雇用転換コースの内容を就業規則に定めておかなければいけません。
このように、助成金には事業主さんがアクションをおこす前に、計画書を提出したり、就業規則を変更しておかなければならない場合が多くあります。
したがって、助成金を上手に、確実にもらうためには、事前の準備をしっかり行うことが大変重要になってきます。
事業主さんが何かアクションを起こす場合は、まず該当する助成金がないかチェックします。
次に、該当する助成金があれば、助成金がもらえる要件(受給要件)を確認します。
受給要件をみたし助成金がもらえそうであれば、これからしなければならないことを、アクションをおこす前にすることと、アクションをおこした後にすることに分類して、タイムスケジュールをたてます。
そして、タイムスケジュールに沿って着実に実行すれば、助成金がもらえる可能性が大幅にアップします。
助成金には計画書や支給申請書の提出期限が厳格に定められています。
提出期限をすぎた場合、計画書や申請書を提出しても受理されませんので、注意してください。
また、助成金によっては、数年間にわたって支給申請をしなければならないものもあります。
申請期限を忘れないようにスケジュール管理をしっかり行いましょう。
助成金の申請を行う場合、賃金台帳、労働者名簿、雇用契約書(または労働条件通知書)、出勤簿などの提出が必要になります。
また、就業規則を提出しなければならない場合もあります。
日頃からしっかり整備しておきましょう。
助成金を申請した場合、提出した賃金台帳や出勤簿をもとに、休憩時間や法定休日が確保されているか、労働時間のカウントの仕方は適正か、時間外労働に対して適正に割増賃金が支払われているか、賃金が最低賃金を下回ってないか、などが細かくチェックされます。
日頃からしっかり管理しておきませんと、残業が発生しているのに適正な割増賃金を支払ってないこと、あるいは、賃金が最低賃金を下回っていることなどが指摘され、改善を求められることにもなりかねません。
助成金の目的は、従業員さんの雇用を確保し、働きやすい職場環境を作ることです。
したがって、労働法令を守り、労務管理にしっかり取り組むことが助成金をもううための要件となっているのです。
ほとんどの助成金は、解雇や退職勧奨など事業主都合による離職者がでた場合にはもらえなくなります。
助成金がもらえなくなっても従業員さんを解雇や退職勧奨する必要がある場合はしかたありませんが、そうでないのであれば、解雇や退職勧奨による離職者を出さないように注意してください。
助成金は毎年改正があります。
改正により、新しい助成金ができたり、助成金が廃止されたり、支給要件や受給額、申請書類の様式が変更になったりします。
また、人気の高い助成金は予算枠をオーバーした場合には申請の受理を中止することもあります。
助成金の最新情報は、必ずチェックしてください。
助成金の申請方法などでわからないことがあれば、役所にきくか、助成金の専門家である社会保険労務士に相談しまよう。
助成金の申請で、少しでも疑問の思ったり、不安になった場合は、ご自身で判断してはいけません。